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タイトル:  崖っぷち我が家奮戦記 26 

 今でもずっと目をつむっている土地問題。崖っぷちということもあり、わかってはいましたが、この敷地はほぼ建て替えは無理だと思えます。裏は60°のガケでガケ下は川、そこまでの高低差は15mくらいではないかと思うのです。安全値の30°は優に超えているので、新築しようとすると地盤の善し悪しにかかわらず10mほどの杭を打たないといけないと思われます。砂岩のこの敷地は掘らなければ固くしまっていますが、いったん掘りかえすと脆く崩れてしまいます。そんな土地に杭を打つことが良いことかどうかは、はなはだ疑問です。今のところ建て替える予定もないので、この問題は先送りにしていますが、想像するに大変でしょう。

 さて、京都市でも空き家問題が沸き起こっている昨今、この山にもいくつかの空き家があります。友達を悪の道に引き寄せようと、その空き家は使えないだろうかと画策するのですが、なんとも難しい物件ばかりです。

まず一つ目、築40年ほどの社員寮のような建物は道路から2mほど高い土地に位置し西面にガケを背負っています。ガケは3年前に砂防課が工事をしたコンクリートワッフル擁壁面で10mほどの高さがあります。道路側の2mの擁壁は大きく膨らみ割れて傾いてきています。すすめるにはリスクが高過ぎます。
二つ目は、同じく2.5mの石積み擁壁の上に位置する築50年くらいの住宅ですが、改修するには建物が貧弱過ぎるし西面は同じく15mぐらいの高さのワッフル擁壁です。ここは土地が広いので建て替えも可能ですが、まず石積み擁壁はやり替えが必要でしょう。ボックスカルバートの駐車場の上に建物を建てるような計画なら立ちますが、こんな敷地なのに金がかかり過ぎます。
三つ目は、去年まで平屋の家が建っていたのに相続で撤去された更地です。この土地は実に魅力的な環境で北側にガケを背負い南側が道路で、道路の向こうはガケ下に京都市内を見下ろす絶景になっています。
この土地はちょっと魅力的なもので喰いついてみました。売り土地の幟が上がっていたので電話をして情報を仕入れ、用途地域検索を掛け、京都市にヒアリングに行き、調べてみました。風致第二種で敷地面積が100㎡チョイ30 / 50。この時点でハードルの高い敷地です。境界線からの壁面後退はあるし、風致地区での2階部分のセットバックはあるし、で、延60㎡ほどしか建てられません。これでは新築するには小さ過ぎます。さらに北側のガケは砂防課が工事をしているのですが、コンクリート擁壁ではなく石積みの分節擁壁でかなりの角度でセリ上がっています。ほっておくとこの3敷地共に誰も住まない土地になってしまいます。そのうちこの地域は過疎化してしまいます。確かにガケのリスクは高いのですが、それ以上に風致地区指定や狭小敷地に悩まされている感じです。30%の建蔽率と2階のセットバックは厳しいです。去年まで建っていた建物は敷地いっぱいに建っていたので、それが違法なのか既存不適格だったのかはわかりませんが、解体した途端に建て替え時の緩和は無くなります。

 急傾斜地崩壊危険区域ということもあって、本当は山なので、家を建てるような環境ではないのかもしれません。こんなとこまで開発するような場所か、とも思います。しかし現在住宅地としてそれなりの集落があるので、地域住人が減っていくのは実にさみしいものです。そのうち人口を鹿の数が追い抜く日がくるやもしれませんね。
どなたかこのガケ地に挑戦してみませんか。私はあと40年は住み続けます。
おおよそ家づくりは落ち着きを見せ、いったん崖っぷち奮戦記はこれにて終了致します。
 皆さんご愛読有り難うございました。


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タイトル:  崖っぷち我が家奮戦記 25

 自ら塗った壁のペンキは下地処理をおろそかにしたもので、プラスタ―ボードの継ぎ目はほぼすべてひび割れとなり、目違いまで出る始末。パテだけではボードは抑えられないのです。
結局表面の仕上げ工事はほぼすべて施主施工だったもので、出来上がりの美しさは二の次三の次となり、2年がたってすっかり落ち着いたころに、ああもう少し丁寧に仕上げておけばよかったなぁといまさらながらに思う訳です。そうは言ってもその時はこれで精一杯だったもので、落ち着いたから言えるもののやっぱり無理でした。でさて、もしお金と時間があったとしたら、どんなところを改善しただろうか。
まぁまずはペンキ下地を丁寧にしたかな。
 それとストーブの防熱板のケイカル板があまり気に入っていません。重厚な薪ストーブの後ろになんともその場しのぎな白いボードがあります。実に現場っぽいです。このあいだ見学に行ったモデルハウスの防熱板は黒い鉄板が建ててありました。実にかっこよかったですね。
 次に、畳の部屋にクローゼット部分があって、その中央が壁で二つに分かれているのですが、その壁の出っ張りに、もたれながら小さなテレビを見るのですが、プラスタ―ボードで巻き込んでペンキで仕上げているので、座椅子のスチールがあたって出隅の角がボロボロになってしまっています。出隅の部分はやはり化粧柱にしておけばよかったなぁと思う訳です。これはもういまさら取り替えることは不可能なので、何か面板でも打って出隅をまもりますかね。プラスターボードに直接ペンキを塗っている場所の出隅はことごとく崩れています。金属のコーナービートでも入れておくのがいいのですかね。
 もうひとつうまくいっていないなぁと思うのが、台所換気扇です。出コンロの右袖壁にプロペラファンを付けたのですが、コンロからまっすぐ上がる湯気や蒸気は30センチほど脇にある換気扇には吸い込まれて行きません。左側の袖壁に給気孔を開けて空気の流れを一直線にしたつもりでしたが、考えた通りにはうまく流れないものです。さてどう改善するかはこれからの課題ですが、壁には穴が空いているので、やり直すっていっても難しいです。そう思うと最近の換気扇はよくできていますね。整流板だの同時給排気だの。
 それぞれを改善するのもそうですが、使い勝手や導線の事はよく考えて進めたものの、味わいの部分はやはり少しおろそかになっていたように思います。そこはかとなく美しいなぁと思える部分はあまり見当たらずこれからそういった部分を育てて行くことも課題です。予算の都合で素材はけちったし、施主施工の仕上げなので、ぴりっとしないし、良くできているというよりは、手作り感満載なのです。
 玄関の下駄箱の上が少し飾りの置けるスペースとなっていますが、逆側の下駄箱(両側に下駄箱を置いています)の上には食品の配達用のスチロールのボックスが常に置かれたままで、飾っているようで、物置のようで、なんとも雑然としています。美しく暮らしたいけど、生活に追われてそれどころでなくなっています。壁があったら物を置く。といった具合で余白がありません。余白が無いときれいに見えないですね。ものが多すぎるのか、仕舞うところが少ないのか、味わい出そうとすると余白作りが大切な気がします。ものを捨てないをモットーにしている者としてはなかなか叶わぬ願いです。
 もう少し裏方をつくって飾る部分と仕舞う部分がうまく分かれるように考えた方がよさそうです。
まだまだ先は長いです。経済力と時間が無いので、そこはアイデアでカバーするということで・・・

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タイトル:  全国保育団体合同研究集会へ行ってきました

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毎日暑いですね。
そんな暑い中、今年も全国保育団団体合同研究集会(通称 合研と呼んでいます)へ行ってきました。
今回は東京が会場です。2日間参加しました。
1日目は東京の有明コロシアムで全体会です。東京の子どもたち、保護者や保育者が荒馬踊りとおみこしで盛り上げていました。特に迫力ある太鼓などの和楽器の生演奏にあわせて懸命に踊る子どもたちがとてもかわいい!

そのあと保育の新制度などの報告がありました。新制度がはじまって浮き彫りになった問題点、依然として存在する待機児の存在や早急な認可保育所の整備などの実態が紹介されました。スムーズに入所できてだれでもが豊かな保育環境での保育が保障されるシステムが構築されるといいのですが課題は多そうです。

2日目は分科会やシンポジウムに参加しました。
分科会は「安全で豊かな園舎・保育環境づくり」です。建築設計者も数多く参加していました。静岡、広島、東京の3つの保育園がそれぞれ新しく建て替えるまでの報告がなされました。

3つとも経過、立地環境や、規模などは異なりますが、保育で大事にしていることが園舎にあらわれていて、園舎づくりをするときは設計者もなるべく現場で保育内容を勉強したり、他の保育園の見学を先生たちと一緒に行って共有したりすることが大事なことだと改めて思えました。

保育をとりまく環境は新しい保育制度によって変わりつつありますが、そのなかで子どもたちが安心できる生活が保障されるにはどうしたらいいのか、様々な観点から考えさえられました。

タイトル:  崖っぷち我が家奮戦記 24

 さて、住み始めて1年半がたち心地よく暮らしてはいるものの、どうもうまく使いこなせていない居間というスペースがあります。図面で描くと居間と書きそうな場所ですが、実際の使われ方はほとんど私自身がそこで過すことがないので、居間とは名ばかりで、子供たちがおもちゃを広げて遊ぶ場所として活用されております。一般的なイメージの、食卓でご飯を食べて居間のソファーに移ってお茶でも飲みながらテレビを見る。 と、いうようなスペースではないのです。

 家の中心になるのは食卓の場所です。たくさんが集まって宴会しても、家族だけでいてもやっぱり中心になるのは、食卓です。こうなることは想定済みでしたが、その少し余った感のあるそのスペース居間を、今後どう使うと有効に使いこなせるのか、検討事項であります。
なぜこうなったのか。どうすればもう少し有効に使えたのか。と考えてみるのですが、改装工事なのである程度は仕方ないにしても、どうも落ち着きません。居間という割にはダイニングスペースよりも少し狭いし、北側にも南側にも掃き出し窓があり、よりどころが無い。テレビはそのスペースからと、食卓からとの中心に位置して、首振りになっています。居間のところにソファーがあるわけではないので、居心地の良い座りどころが無い。ん、ソファー置いたら解決するのか?なんか違いますね。小上がりにしてみるのはどうだろうか。そうすると中心の食卓と目線がそろい同じ場に位置づけられるか。とかも検討してみました。結局はフラットにしたので、どうも底感があります。最初に計画した時のイメージがすでに居間ではなかったということでしょう。

 さて居間とはどういったスペースのつもりだったのでしょうか。ちょっとおろそかにしていたように思います。過す中心をどこに置くかということかもしれません。それを私の家の場合食卓においた。ということだと思います。家に帰ってきてまずお茶でも、という時も食卓に座り、休みの日の昼過ぎにテレビでも見る時も食卓に座り、平面図上でも家の中心は食卓です。憧れのソファー生活みたいなものは、私の家には存在しないのです。ただそれは今子供がまだ小さいので、おもちゃを広げたり走り回ったりするスペースとしてその空間が使われていますが、何年か経って落ち着いてくると、ソファーを置いたりしてそのスペースは違う活躍を見せてくるかもしれません。腰が痛くなるので地べた座りは苦手なもんで、くつろぐなら椅子かソファーです。本を読んでみたり、ゆっくりくつろいでお酒を飲んでみたり、なんでも落ち着いて過ごしたくなるような家の中心をどこにするのかは、なかなかに難しいものです。

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