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アーカイブ:  2015年11月の記事

タイトル:  ミセノ間企画 ツジタカコさんの展覧会始まりました。

28日 土曜日 盛況でした。器と照明のバラエティーに富んだ小物達が並んでおります。町家の雰囲気と陶器の質感はよく合います。
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タイトル:  耐震診断に行ってきました

京都市耐震診断派遣事業として木造住宅の耐震診断に行ってきました。今年はこれで5件目になります。ちょうど新耐震に変わる年の昭和56年に建設された住宅でそれほど古くはないのですが、2階部分に増築されたこともあり、数値はあまりよくありませんでした。小屋裏を除くと増築された様子がよくわかりました。この時代に珍しく天井の断熱材は入っていました。床下を除くと床の断熱材は垂れ下がり、役目を果たしていません。耐震以外のこともいろいろわかってきます。
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割と健全な小屋裏です。
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床下は断熱材が垂れ下がり、荒れた雰囲気になっています。床の断熱はなかなか難しいものです。

タイトル:  グループリビング研究会の活動報告(その2)

奈良・グループリビングあやめの里の見学

10月24日、大和西大寺に財団法人JKAの補助金を受けて建てられた「グループリビングあやめの里」の見学と、グループリビング運営協議会「お年寄りが幸せに暮らせる社会を創る活動」のワークショップに7名で参加しました。

GLあやめの里は、社会福祉法人が運営するGLで全体的にすっきりとした清潔感漂う建物でした。
1階がオープンなキッチンとリビングダイニングで、アトリエと繋げて広く使えます。それと家庭サイズの浴室が2ヶ所。2階は廊下の両側に個室10室と洗濯室。個室は25㎡と28㎡の2タイプです。3・4階は介護予防を目的としたホール兼ジムと温水プール、至れり尽くせりの設備です。
それでも入居者が埋まるまでには大変なご苦労をされたようで、グループリビングであるにもかかわらず、「見守りがない所へ親は入れられない」とご家族が断ってこられたケースもいくつかあったらしく、現在は見守りの対応もしておられるとのこと。さすが社会福祉法人とも言えますが、グループリビング本来の『自立と共生』を貫くことの難しさの一面を垣間見た気もしました。

昼食を経て、午後からは各地域での実践報告とそれに対する質疑応答の時間が持たれ、熱い議論が交わされました。特に、冒頭にグループリビングCOCO湘南台の西條さんからご挨拶があり、年月が経ち住む人も高齢化または入れ替わることにより、新しい人の個性が強いと人間関係がぎくしゃくすることもあるけれど、基本は「自立と共生」に立ち返ることと毅然として言われていたことが印象的でした。

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タイトル:  購入した家の相談に行ってきました。

すでに購入したという家の相談に行ってきました。 畳の部屋を板張りに変えたいので見てほしい、とのこと。
見に行った家はとても大きな家でしたが、芝生の庭に面した一番陽あたりの良い場所がトイレとお風呂と洗濯場になっていて、間取りとしては実に残念なものでした。
この家を将来にわたりどのように考えていくのか、まず理想を描きます。全ていっきに改修工事ができてしまえばすっきりするのですが、予算のこともあり早々すぐにはできません。今できること、将来やりたいことを計画して、改修工程を立てます。現実的なアプローチで理想に向けてのプロセスを作っていきます。
それともう一つ気になることがありました。市街化区域外という事もあり、公共下水が来ていません。不動産屋は浸透桝だということですが、浄化槽もなければ浸透させている部分がどこなのかさえ発見できませんでした。
これは市の条例でどうなっているのかを調べて、そののち不動産屋とこんな風に交渉して、と道筋をたてました。
IMG_0727.JPGこの前が広い庭になっています。

タイトル:  北山杉・里山コンサートに行ってきました


10月18日、NPO法人 京都・森と住まい百年の会が主催する、北山杉の木立ちがライブ会場になるコンサートに行って来ました。今年で3回目の企画ですが、山の斜面には、前日より念入りに準備された天然絞丸太のベンチが設置され、天気にも恵まれポカポカのコンサート日和りでした。会場は見上げた時よりも、実際斜面に立ってみるほうがずっと急で、山仕事の大変さをほんのちょっとだけ味わいました。

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演奏は「カフェ・マヌーシュ」という三人組、ヴァイオリンとマカフェリギターというアコースティックギター2本で、今回の企画の為に組まれたスペシャルトリオでした。わざわざ電源を用意してスピーカーに繋いでいましたが、そのままの生で聴いても素敵な音色だったのではと思える音楽会でした。軽快なトークとともに、ヴァイオリンとギターのしっとりとした協奏が森林に木霊して、人里離れた山の中で何とも言えない贅沢な時間を過ごしました。

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途中の休憩時間に、枝打ちの職人さん二人による実演があり、細く高くそびえる北山杉の先端は大きくしなって作業が大変そうでしたが、谷間に響く鉈の音も心地よかったです。杉丸太に腰掛けながらのコンサート、地道に続くこの企画が北山丸太の普及に繋がればと願います。


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タイトル:  きょうと地域力アップ貢献事業者等表彰式

2015年11月15日(日)
ゼスト御池で京都市が地域コミュニティ活性化を一層推進することを目的に,地域力の向上に貢献している事業者,NPO法人,大学等を表彰するイベントがあり、もえぎ設計も表彰されました。

以下の内容で表彰されました。

「コーポラティブハウスのチームづくりにあたって、町内会との連携を推進しているほか、居住者に対し積極的に町内会の役員を務めるように働きかけをされています。
 また、地域の自主防災計画づくりや町内会の魅力発信に尽力するなど地域コミュニティの活性化に貢献されています。」

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タイトル:  住まい方図鑑-2

 さて、調理に関してどんな具合で回しているかというと、買い物は今のところ、生協の宅配なので1週間に一度、発砲スチロールのボックスに入った食材が5~6箱届きます。ざっと冷蔵庫に入れていますが、食材は台所には流しの下の引き出しに干物・調味料ストック・パスタなどがあります。ちょっと離れた食品納戸0.75帖に味噌・梅干し・箱で届いたジャガイモなど、と3か所に分かれます。普段使いはやはり冷蔵庫の中のものなので、引き出しも食品納戸もめったに開けません。けれどもつい冷蔵庫に入りきらない野菜なんかを食品納戸に入れたりすることがあって、そのまま忘れてしまってしなびさせてしまったりします。引き出しの中はというと、2年前の干物が出てきたりカレーを作っているつもりでカレールーが無かったりと、これまた全貌が見えていません。
私の悪い性分で見えている物しか使わない、という事があります。やっぱり物はある程度まとまって見やすくないといけませんね。

この3か所に分かれてしまっている食材をうまく使いこなす方法はないかと思うのですが、これはなかなかうまくいきません。まっさらなところから設計をし直すとしても、さて、どうしたものかと思います。実際食材のストックはそれほど多くないので、体積的には冷蔵庫2台分もあればなんとかなりそうなものです。冷蔵庫は1台でよいのであと1台分の体積の収納が冷蔵庫と並んで全部が1か所で見渡せる収納が理想的です。
さらに言うと冷蔵庫も薄型のもので中身が前後にならない方が良いです。(冷蔵庫の中でもやっぱり見えるものが使われて、奥からちょっと古くなったものが出てきます。)でもそうなると食材だけで幅1800位とりたいところです。これでは場所を取って困ります。ところで薄型冷蔵庫なんていまだにありますかねー。ちょっと前にはありましたが最近の冷蔵庫は奥行きが深くなる一方ですよね。皆さん使いにくくないですか。調べてみましたが20年ほど前には奥行き500mmで容量400Lの物がありましたが、今は容量400Lを超えると奥行きの最小は638mm、ぎりぎりシステムキッチンに収まると言ったところです。食器棚に並べられるような商品はありません。
食器棚も冷蔵庫も食品庫もすべて450mmの奥行きで収まれば話はすっきりするのに既製品の事なので開発する訳にも行きません。


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食器の類は現在奥行き450mmの食器棚が幅950mmに入っています。それでも入りきらないあまり使わない物は食品納戸にストックされており、これまた見えていないのでほとんど使うことはありません。まあこれは腐る訳でなし、時に人があつまったときに出てくる程度でも良しとして、離れていてもさほど困らないです。
その他 鍋・ザル・ボウル・バット・タッパ―の類はそれだけで幅750mmのエレクターシェルフを占領しています。

キッチンのレイアウトはコの字型で流し台の背中側がエレクター・食器棚・冷蔵庫の順番で並んでいますが、足りないのは食品納戸の分のスペースです。そこまで置くと収納の部分の幅で3600mmいる計算になります。無理です。ウチのキッチンはそんなに広くないです。どうしたらコンパクトに使いやすいキッチンになるのでしょうか、物が多すぎるのですか。


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1つ。うちのキッチンには吊り戸棚はありません。すべて1800までの高さの収納です。確かに天井まで使いこなすと全ておさまりますが、結局普段は届かないので使わないですよね。やっぱり解決しません。
要は普段使いとそうでない物を明確に分けるということですか。


タイトル:  グループリビング研究会の活動報告(その1)

名古屋・南医療生協のサービス付高齢者住宅「よってって横丁」の見学

8月25日、京都から総勢10名で名古屋の南医療生活共同組合の見学に行ってきました。
JR南大高駅から直結する好立地にある、南生協病院を中心に診療所・介護事業を行う「まちづくり支援」の医療生協です。

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今回は病院に隣接する敷地(名古屋市からの借地)に建てられた、「南生協よってって横丁」を見学させていただきました。横丁と名付けられた建物の5階から8階までがサービス付高齢者住宅で、それぞれ「おたがいさまの家」5丁目から8丁目という住まいになっています。
シックなトーンでまとめたリビングや個室の落ち着いた暖かい雰囲気も素敵でしたが、何よりも隣接する病院や階下にある診療所や介護事業所に囲まれた安心感、さらには建物の内部や隣にカフェやイタリアン、自然食品などの魅力的な店が入っているため、住人はもちろん外部からの利用者も多く、医療生協の施設だということを感じさせない空間でした。

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実際、私たちが職員の方から説明を受けている奥のテーブルでは、若者たちが何やら課題を広げている様子や、待ち合わせをしている様子があり、ホールのあちこちにちょっとした椅子やテーブルが置かれていました。1階には、特別に地域に開かれた「自習室」もあり、杉でつくられたブースが何とも心地よい香りでした。
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愛知県全域に広がる組合員網に支えられたスケールの大きさには驚くばかりですが、高齢者のみに特化しない事業展開が新たな組合員を生み出していきそうな、清々しい感じは羨ましい限りです。

タイトル:  住まいの変遷 最終回

 ドレスデンで見つけた3人WG(シェアハウス)は広さ80㎡、3部屋+台所・バスルームという間取り。
このような間取りは部屋探しの際にはよく目にします。ここの場合は、借家人の奥さんと子供が出て行ってしまい、引っ越す代わりに空いてる部屋をWGとして貸すとのこと。大家さんは別にいますが、借家人が家族で住むか、WGで住むかは大した問題ではなかったようです。

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 統計によると、ドイツの持ち家率は先進諸国の中では最低だそうで、そのため住み手の状況に合わせて家族・WGのどちらにも対応できる間取りが好まれているようです。
一方、ワンルームマンションはほとんど見かけることがありません。日本の学生マンションのような、一つの小さな部屋にバス・トイレ・キッチンがついている形式は非効率的と感じられるのかもしれません。
 結局ドレスデンには3年ほど暮らしましたが、天気の悪さと東ドイツ独特の保守的な感じが嫌になり、大学の編入を決意します。とにかく南ドイツに戻りたい一心で、申し込む大学も南ドイツに限定します。結果、運良く南ドイツにあるシュツットガルト大学に編入することとなりました。

 シュツットガルトは南ドイツの中心都市。Mercedes-Benz,Porsche,Boschなどの本社があり、物価が非常に高いです。東ドイツから引っ越してきたので尚更に高く感じます。家賃が高く学生や若い人も多いため、これまで以上に部屋を探すのが大変な町でもありました。学生寮でさえ市外にしか見つけることができず、初めの半年は1時間かけて大学に通学していました。
 そのあと、少しだけ大学に近い学生寮が空き、そこにも半年程暮らしました。その間、部屋探しも続けてはいますが、予算と理想がかけ離れていて見学にさえ行けません。そんな折、大学の掲示板で一つの広告を見つけます。大学も休みのため、学生は構内にほとんど来ていません。チャンスです。すぐに電話をかけてみると、早急に入居者を探しているとのこと。部屋は5階建ての最上階、広いし明るいし、すごくいい感じの2人WG。即決でした。

 ここでは住居を借りている本人が出て行くため、初めて大家さんと直接賃貸契約を交わすこととなります。その後、同居人は私が住み始めて1年程で結婚のため出て行き、とうとう私が入居者を探す側となります。
 まずは、ネットに広告を出してみます。するとすごい反響で、数日の間に10数人の申込者が部屋を見に来ました。その中から一人候補者を選びます。最後は大家さんとの面接ですが、それも実にあっさり終わり。なんとも簡単に入居者が決まってしまいました。部屋を探すのとはえらい違いです。同居人は車関係の仕事をしているドイツ育ちのタイ人。綺麗好きできっちりした性格のため、お互い良好な関係で共生できました。ここでは3年程暮らし、私の長い引越し生活の最後の住居となりました。

住居の情報:Altbauと呼ばれている古い建物。天井高3メートル程度で、多分松の無垢フローリング(相当に古くて床鳴りがしていました)。木製サッシでペアガラス、これも古いため性能は良くありませんでした。温水式のパネル型セントラルヒーティング(ドイツの一般的な暖房機器)。お風呂はなくシャワーのみ。建物全体が古く、ドイツなのに隙間風も吹いていて、室内環境は決してよくはありませんでした。大家さんから聞いた話では、私が引っ越しした後に断熱改修と内装の改修をしたそう。 うらやましい・・・
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 少し余談になりますが、ドイツではAltbauと呼ばれる古い建物が人気です。天井高は3m近くあり、建具は木製、床にはフローリングやタイルが張られ、建具や廻り縁には装飾が施されていたりと建築として非常に美しい建物です。築年数は100年を超えるものも多く、改装・改修を繰り返しながら住み続けられています。
 これまでも触れてきたように、ドイツでは「住んでいる人・次に住む人・大家」の3人が顔の見える関係で繋がり、各々の住居に対する責任や思い入れが上手に引き継がれています。壁を塗り替えたり、家具を引き継いだり、部屋の後継者を探したりと面倒なことのようにも思えますが、住み手が自由にできる物事が多いので、考え方次第で楽しむ事もできるのです。大家さんと顔をあわせる事もなく、敷金礼金を払い、あとは全てを不動産業者まかせで流通している今の日本の賃貸住宅はどうも面白くありません。賃貸でも、もっと多様で魅力的な貸し方・住み方ができないものでしょうか。結果としてそれは、住まいの質を上げる事にもつながるのではないでしょうか。そこには私たちがドイツから学べる事があるように思います。